沖雅也氏主役作品紹介
必殺仕置屋稼業1話「一筆啓上地獄が見えた」
脚本/安部徹郎
監督/藤原惟繕














個人的独断評価:★★
標的:近江屋利兵衛(高木均)、番頭他 
頼み人:おいと(工藤明子)
市松の澄ました一言:「ケツっぺたに十手挟んだ殺し屋とは呆れるな。フフ」
仕置屋な一言:おこう「中村はん。いっぺんお仕置きをした人間は、一生その首
枷から抜け出せんのと違いますか?」
得物:扇子に隠した竹串
TOPIX:中村主水、北町より南町奉行所に転勤


第1回目ということもあり、登場人物の描写に重きが置かれている。
ストーリーは単純。女を騙して妾にしたことが元で、その女の一家を破滅に導い
た悪党を退治する話。

 中村家のいざこざはともかく、最初から魅せてくれます、市松。
主水に仕置を見られたことがキッカケで、仲間になる市松ですが、まだまだ仲間
とは言い難い危うさが序盤の良いところ。
 この後、仕置を目撃した主水を殺そうとして、主水と市松の対決シーンが出て
きます。でも、それよりも見られた殺しのシーンの方が大胆かつ華麗で、個人的
には大好き。
 対決シーンは、余裕こいてたせいで主水に逆転されてますから(笑)

 おこうの執拗な頼みと、次々と死んでいくおいと一家を目の当たりにして、
ようやく裏稼業再開を決意する主水。そして捨三と印玄が仲間に加わる。
 しかし同じ仕置屋なのに印玄はあっさり描かれていて、ちょっと寂しい。

 さて、仕置!という段階になっても市松が来ない。初回から「奴が裏切ったと
すれば・・・」と、まるで信用していない面々(涙)結局来るんだけど、先が思いや
られる出だしである・・・

 そして、殺しのシーンでは捨三が大活躍!情報係No.1も肯ける。
その捨三の段取りが功を奏して、順調に進む仕置き。しかしラストにどんでん返
しが。
・・・ようやく市松の笑顔が見られる。中盤の、主水に向かってへらへら嗤ってい
た市松とは別人の顔が、そこにあった。