沖雅也氏主役作品紹介 |
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超個人的独断評価:★★★ 標的:奉行所綱紀粛正係土方左馬之介(伊藤孝雄)と、その取り巻き 頼み人:標的から金を騙し取った主水 市松の悲しい回想:「その時俺は悟った。これからは独りで生きていかなきゃな らねぇ」 仕置屋な一言:市松「しかし身内の目の前で仕事をするってのはな」主水「それ をやるのが玄人だ」 TOPIX:竹とんぼ付き竹串 今回は市松と子供の絡みが見物です。 話は、騙し討ちに遭って偽装心中させられた夫婦の一粒種を巡る顛末。 子供には借金が付いており、誰も引き取り手が無い。中村家も竹の湯も持て余し てるその子供を、 「俺が育てる」と連れて行く市松。竹とんぼを作って遊んでやる辺りは、普段の 彼には見られない表情に、市松の素顔を垣間見るよう。 仕事を断ってでも「あの子の側に居てやりたい」と言うくらい、子煩悩な一面を見せる。 さて、女房を囮に手際よく仕置を済ませる主水達。しかも仕置料に子供の借金 を上乗せして標的からせしめる抜かり無さ。ちゃっかりしてます、主水さん。 仕事を終えて、明け方市松が家に帰ってみると、その時子供は・・・。 「因果は巡る」というか「カエルの子はカエル」になってしまうのか、 市松の切なさやりきれなさが、その表情に凝縮されてます。 ・・・所詮は先のない因果な稼業ですから。 人並みに子供を育てようなんざ、思っちゃいけないんでしょうねぇ(溜息) 話はそれほど込み入ってはいないけど、ラストだけは市松の生い立ちとオーバ ーラップして、見事としか言いようがありません。 市松が非情であればあるだけ、際立つお話でした。 |