沖雅也氏主役作品紹介
必殺仕置屋稼業14話「一筆啓上不義が見えた」
脚本/安部徹郎
監督/松野弘軌















超個人的評価:
標的:長門屋治平(米倉済加年)と植木職人2人 
頼み人:市松の幼なじみのおかみさんになるはずだったおそで(田島令子)
仕置屋な一言:印玄「一杯飲まねぇか。この先の店にな、ちょっとした色っぽい女将がいてな」
市松の澄ました一言:「おめぇさん方が行くような、ゲスな店には行かねぇんだ」
回想:市松の子供時代

 

回は市松の幼なじみと米に纏わるお話。
市松は賑わう雑踏の中で幼なじみの浅吉(佐々木剛)と再会。旧交を温め合う。
その前の市松と印玄・捨三とのやりとりが笑える。捨三達が酒を飲もうと誘って
いるのに、すげなく断る市松。
おまけに「めったなところで声掛けねぇでくれ。誰が見てるか分からねぇじゃねぇか」と宣う。
そりゃ裏稼業の繋がりがバレちゃマズイから、市松の言うことは正しいんだけど
ね。冷たいなぁと。

直前に捨三から「まだ乳離れしていない」と言われたのがカンに障ったのか。
ともかく、浅吉と市松は、市松が父を亡くして各地を放浪していた頃の知り合い
らしい。ここでの、一緒に生米を囓っている回想シーンが切ない。

 さて、ストーリーの方は、ある男女が盗人2人を目撃。しかし、奉行所に届けよ
うにも、不義を働いている男女にはそれが出来ない。届け出ることによって、2人
の仲もバレてしまうからだ。
その男女とは、米問屋長門屋番頭・浅吉と店の主の妾・おそで。
盗人達に脅され、市松からも諭された2人は、とうとう主の長門屋治平に全てを
打ち明ける。しかし、治平こそ盗人達の頭目だったのだ。

2人を上方へ逃がすと見せかけて、江戸を出たところで始末してしまう。
そこへ遠くまで嫁姑と共に月見に来ていた主水が通りかかり、2人の恨みを市松
へ伝えることになるのだが・・・
 この辺の作りはちと安直。出陣のシーンも、前回までの流用だし。
「浅吉の恨みは俺1人で晴らす!」と吠えている市松は珍しいけど。

 中盤、市松が自分のことを「ヤクザ」と言うシーンがあって、ちょっと驚きました。
確かに、堅気には見えないけど(笑)
少年時代には大差がなかったはずの市松と浅吉。
どこでヤクザと堅気に別れてしまったんでしょうねぇ・・・