沖雅也氏主役作品紹介
必殺仕置屋稼業28話「一筆啓上崩壊が見えた」
脚本/安部徹郎
監督/松野弘軌












超個人的評価:
標的:佐兵衛(観世栄夫)一家
市松ないでたち:紫のグラデーションの着物
市松の得物:子供達が遊んでいた竹とんぼ
仕置屋な一言:印玄「おめぇは裏切るような男じゃねぇ。俺はそう信じてるんだ。」
仕置屋な場面:緊迫した状況でもうどんを食べつづける面々

 

殺し屋・佐兵衛の息子を仕置きに掛けたことから、仇と狙われる市松。
主水は、市松が裏切るようなら殺せと印玄に命じるが、印玄は市松を信じて
疑わない。ほんとイイ奴です、印玄は。いずれ、市松にもそれが骨身に沁みて
分かる時がくるけれど・・・。

 そこで佐兵衛はまず頼み人の口を割り、主水の裏を掻いておこうを捕らえ、
拷問にかけて仲間の名を吐かせようとする。イイ奴印玄は居ても立ってもいられず、
単身、おこう救出に向かう。
 
その頃、市松の様子を見に行った捨三は、「市松がいない=ずらかった」と解釈。
「汚ねぇ奴!」と市松を罵る。しかし市松もまた、おこう救出に動いていた・・・。

 最終回だけに見所はいっぱいあるが、市松を中心に的を絞るなら、捕らわれの身と
なった市松と主水の、本音剥き出しの駆け引きだろう。ここまで、主水に言いたいこ
とを言っている人物を、私は知らない。

また、裏稼業と表稼業の間で苦悩する主水と、ラストの、牢屋同心に落ちぶれ果てた
主水の顔を見比べてみるのも一興。それと忘れちゃいけないラストの小判(笑)
 
ネタバレになるけれど、市松が死ぬようなストーリーも見てみたかった。脚本家様
が仰るには、市松死亡なぞ考えていなかったらしいが。