必殺仕業人解体新書
第27話「あんたこの逆恨をどう思う」
脚本/松田 司
監督/高坂光幸

top  超個人的独断評価:★★★★★
標的:極悪盗賊団・「赤鬼馬(せきとめ)組」
頼み人:実質中村主水
剣之介の家:焼け落ちた廃墟
やいとやの縁起担ぎ:なし
仕業人なこと:

この作品は凄い。個人的には仕業人はおろか、必殺全シリーズの中でもベスト3に入ります。
全編に流れる緊張感。初見時は、もう緊張しまくってしまい、手に汗を握りながらみたものです。
「ああ、主水が殺られてしまう」って本気で思ってしまいました。中学3年生の時です。
先日、再見の機会に恵まれましたが、やっぱり凄いです。

ストーリーは、中村主水個人的な問題で、裏稼業とは全く関係ありません。
外道盗賊団「赤鬼馬(せきとめ)組」の頭領の1人息子三蔵が、押し込みに入った先で刃を受け負傷する。
仲間からはぐれ、1人逃げる三蔵。そこに中村主水登場!!三蔵は見逃してくれるよう、主水に懇願。
主水も金次第なら考えるような素振り。そこに同心岡田が現れ、三蔵を捕らえ意気揚々と引き上げる。

数日後、牢屋で囚人に襲われる主水。銀次の情報によると三蔵が主水を逆恨みしているらしい。
一方で、三蔵を捕らえた同心岡田は家族ともども惨殺される。奥方は犯された上に殺されていた。
心配になった主水は、上役に中村家に護衛を付けるよう相談するが、取り合ってもらえない。
そこで、仲間の捨三と剣之介に護衛を頼む。やいとやは1人で旅に出ているが、旅先から主水の危機を知らせる。
主水がなんとか策を講じている頃、赤鬼馬組は易々と中村家に潜入し、せんとりつを拘束。
離れに住む千勢先生も拘束される。
赤鬼馬の仕事は緻密。あとは主水拉致グループが主水を捕らえ、せんりつ共々、殺すだけという段階まで着実に進行。
が、ここで捨三が活躍。
千勢先生の訪れた生徒達が先生に追い返された様子を聞くなり、中村家の異変を察知し、主水に知らせる。
ちょうどそこに主水拉致グループが現れる。拉致グループを返り討ちにして捨三とともに自宅へ。
そこに剣之介も合流し、主水は赤鬼馬組・頭領が待つ本家に、剣之介は千勢先生に危機迫る離れに向かう。
果たして主水はどうなるのか?剣之介は間に合うのか?

この話をさらに盛り上げるのが、三蔵の母・お駒(稲野和子)。
討ち首にされた三蔵の生首を中村家の仏壇に置き、頬づりしたり、ザンバラ髪をとかしたり・・・。
ちょっとサイコ入っています。

そしてこの話は大出俊氏の契約切れのあとに作られたらしくて、その点が非常に残念です。
あと細かい点で気になるところも良くみるとあるのですが、あまりにも緊迫しすぎて気付かないと思います。