・この作品の特長はなんといってもアダルト路線であること。 レギュラー陣の渋さ、そしてストーリー展開も初回から「仕事人狩り」なる、南町奉行所内に設けられた覆面秘密警察が毎回暗躍するという設定であった。
・主演の藤田、秀役の三田村は4年のブランクを感じさせないのは、さすがといえよう。このほか、せん&りつ以外はレギュラー初の役者ばかりを揃えた。中でも滝田栄はスペシャルで3回とも剣豪を演じ、そのダイナミックな殺陣は評判がよく、また加代に代わるキャラクターとして光本幸子が加入した。 酒井和歌子演じる初瀬は、仕事人の厳しさと女元締的存在を醸し出した。  橋之助は軟派な若者と仕事人の二面性を好演。
必殺20年の歩みより
4年ぶりの必殺レギュラー放送です。 ひとことで言えばもったいないです。 放送日、時間も変わり、レギュラーも一新です。
今度は主水とほぼ同格の仕事人もいるし、元締に関しては主水より身分が数段上。 この設定はとても魅力的だと思います。

さらに、約半年の放映期間があるのなら、もう少しなんとかなったのでは? という感が強いです。

滝田栄の山田朝右衛門に中村橋之助は夢次は非常によかったです。 元締初瀬が女性なので、バランス的にはこれぐらいがよかったですね。 これにお歌やさだが加わるので、少々登場人物が飽和してる感じはしないでもありません。

出演者の都合等で、覆面組(仕事人狩り)中心の展開が出来なくなったのは不幸ですが、他に逃げようはいくらでもあったと思いますが・・・。

意味のない夢次のキャラクター変更:からくり師→遊び人、意味ありげな存在でありながら、本当になんの裏もなかった同心:成川さん。このあたりは全く理解できません。 もったいない・・・。

それともうひとつ。 殺しのテーマがあの仕掛人テーマの流用とはあまりにも安易なのでは?  これが掛かったときはもう完全に???でした。
せっかく藤田氏が主題歌(エンディング曲)を歌っているのだから、どうしてアレンジしないのでしょうか?

何度も言うようですが、非常にもったいないです。
平均視聴率
関東 不明 関西 不明

キャスト
中村主水(藤田まこと)
南町奉行所:定町廻同心。仕事人X・竜虎編まで続いた、わけのわからない役がなくなり、普通の同心に。 これはとてもいいこと。 いつの間にか江戸の仕事人の顔になっている。 仕事人を代表して大奥の大物:初瀬と渡り合う。 初瀬に対して結構セクハラとかして面白い。

(三田村邦彦)
一度裏稼業にどっぷりつかった人間が、どこまで真っ当な人間になれるか試すために江戸に舞い戻った。が、仕事人狩りによって命を落とした旧友、紋太の仇を討つために、またもや裏稼業に。

山田朝右衛門(滝田栄)
罪人の首を斬るのが仕事であるが、その罪人が本当に罪を犯しているのか? 本当の悪人が別にいるのでは?という疑問を持つ。 そう、中村主水が裏稼業を始めたきっかけと全く同じである。 歴代の仕事師の中でも圧倒的な攻撃力を持つ。 第1話で10人ほど叩き斬る。
主水が「さん」付けで呼ぶ。

夢次(中村橋之助)
からくりの技術を生かした仕事をしていたはずだが、それもむやむやに。 非常にクールな一面も持つ。 最初は初対面の秀に、「面倒になったら殺すよ」なんていってるから、やいとや又右衛門みたいな自己中心派な人物かと思ったら、直ぐに「秀兄さん」とかいってなついてました。

お歌(光本幸子)
主水、夢路、紋太(仕事人狩りで死亡)と一緒で初期初瀬配下の仕事人。 お面を投げて相手の視界を奪い、斬る。 通称:百化のお歌。

初瀬(酒井和歌子)
仕事人史上、最大の大物元締。 大奥の中心人物:中老です。そのため金には全く無頓着。 が、仕事に対してはかなり厳しい。

さだ(麻丘めぐみ)
秀の隣に住む紋太の未亡人。
秀に対して微妙な感情を・・・。

同心成川(目黒祐樹)
主水の同僚。 怪しい、非常に怪しい。 どう見ても外観は仕事人6話の松平聖二郎なので、ひと波乱あると思ったが・・・・。

中村せん&中村りつ
あまりにもわざとらしい絡みはなくなる。