・放送当時は朝日放送は関東でTBS系列。8時「8時だよ!全員集合」9時「キーハンター」10時「必殺仕掛人」で土曜の夜を独占。
・もはや朝日放送の「仕掛人」はある意味原作から離れたオリジナル。 
必殺20(15年)の歩みより
・悪人が悪人を倒すのというよりも「悪人が外道を倒す」
・制作陣の顔ぶれが豪華。監督に深作欣二、三隅研次などの巨匠。撮影の石原、照明の中島、音楽の平尾昌晃
・ストーリー的な特徴は、それぞれの「人間」を。殺し屋としての「生きざま」を描くところに力点が置かれている。
必殺ポスター全集より
・昭和47年9月2日土曜夜10時 この日こそ必殺の長い歴史の始まりである。
・仕掛け料は百両二百両と額も大きい。そのかわり常に死と直面し、また身内であろうと仕掛けなくてはならない厳しい掟がある。
必殺大百科より
池波正太郎が生みだした「仕掛人梅安」を主人公に大幅なアレンジを加えて作られた作品。

というのもそもそも原作自体がこの時点で数話しかないので、ほとんどオリジナルになってしまうのも仕方がない。
そのオリジナルの部分が視聴者に支持され、大人気になったというのも面白いところです。
そこが逆に原作ファンの頭の痛いところでもあります。和田慎二原作「スケバン刑事」がTV化されて大人気なったのと同じような感じでしょうか?

取りあえず、第1作ということでスタッフも気合いが入っています。当時の同時間帯の人気時代劇「木枯し紋次郎」を徹底的に意識し(主題歌まで)、作られていたという話をあるテレビ番組で知りました。

全編に流れる「世のためひとのためにならねえ奴しか殺さない」という大原則を満たすべく、悪人像をえがくところがきちっとしているので、その対比として元締の半右衛門、仕掛人たちの魅力が倍増しています。

しかしながら音羽屋半衛門、この人の貫禄だと、敷居が高く、また仕事料も高そうという感じ。実際その通りで、仕掛人の仕事料の相場は、必殺シリーズでもずば抜けて高いと思います。50両は当たり前!って感じ。

と言うわけで、依頼人は商人が多いです。庶民には遠い存在でしかないですね。

ベスト作品は21話「地獄花」。 とても象深いですね。
平均視聴率
関東 16.6% 関西 22.1%
(明星デラックスTVSPより)

キャスト
鍼医者:
藤枝梅安(緒形拳)
明るく奔放な生活を送っている。裏の仕事で得た金は、観ていて気持ちのいいほど豪快に使い果たしてしまう。
殺し屋としての腕も一流だが、ちょっと抜けているところもあり、結構ピンチに陥ることもあり。

浪人:
西村左内(林与一)
武士としての誇りを持つが、その誇りが高じて「辻斬り」までやってしまうという、一歩間違えば(間違えなくとも)殺される側の人間であったが、半右衛門にスカウトされ仕掛人となる。
良くできた妻、息子あり。

世の中の表も裏も知り尽くし、己の強烈な信念「世のためひとのためにならねえ奴しか殺さない」を実行する元締:
音羽屋半右衛門(山村聡)
仕掛人の元締だけでなく、いろいろな分野の有望な人物のスポンサーもしている。

音羽屋の配下の情報係:
千蔵(津坂匡章)
打ち合わせと称してなにかと梅安と鍋をつついている。
音羽屋の配下の情報係その2:
万吉(太田博之)
容貌からみると殺し屋にも見えるが、実は千蔵の弟分。