・なんといっても中条きよしの初主演というのが大きな話題である。 前作の「仕事人W」からの連続出演で、仕事人グループを解散した中で、唯一江戸に残ったのが勇次という設定で番組はスタートした。 色気の点でも申し分なく、「仕切人」一座の座長とも言える風格があり、念願の主題歌も披露するに至った。
・この作品での元締的存在のお国は、京山とはまた違った雰囲気を持ち、筮竹を巧みに用い、殺す相手を占いながら一気に刺すタイミングと間が素晴らしい。
必殺15(20)年の歩みより
・仕事人でおなじみの勇次が主水シリーズ以外であるこの作品に登場している。 まさに主水に対抗するひとつの「ブランド」としてそのキャラクターが確立したのである。 新仕事人に初登場して以来、勇次は初期の頃にみられた生々しい殺し屋のイメージから、いわゆるヒーローとしての条件をみたす総合的なキャラクターに成長したのである。 内面的な幅も広がり、殺し方にもバリエーションが増えた。 殺し屋としての判断力も確かなものとなり、器量も充実している。 まさに主水に引けをとらない存在として一人立ちが認められたのである。
必殺ポスター全集より
必殺大百科 記載なし
新仕事人、仕事人V、仕事人Wとさすがメンバーが不動でしたので、視聴者も食あたり気味。

そこでこの仕切人です。 仕事人で人気の勇次と、13回シリーズでおなじみの京マチ子の競演。
さらにスタートに備え、仕事人Wの最終回で勇次が独立を宣言するという力の入れよう。 そんな現場に対する視聴者の期待は予想以上に大きく、私のl記憶が確かなら、初回の視聴率は仕事人Wの最終回を超えていたはずです。 確か37%じゃなかったでしょうか? もしかしたら必殺史上最高の視聴率かもしれません。
内容も良かったです。 合格水準でした。
初回放送の翌週には笑っていいともに中条きよし氏が出演され、第2回視聴率も高水準。 さあ、あらたな必殺ブランドの登場かと思いきや・・・。 

第3話から繰り広げられる、怒涛の常軌を逸した脚本の数々。それはサブタイトルを見れば一目瞭然。 次第に目についてくる不要キャラクターの存在。 いきなり出てこなくなる虎田龍之介。 殆ど超能力者のお国の殺し。 掘り下げ不足の多人数レギュラー。 一向に立ち直る気配すら見られない脚本。 というわけで、視聴率も当然急降下です。

1話、2話の水準をキープし、不要キャラをなくし、 勇次と小野寺昭演じる新吉の対立を軸にきちんとまとめていれば、新シリーズが出来て当然でした。 

ただ、最終回はあれはあれでまたよろしいかと・・・・。

平均視聴率
関東 不明 関西 不明

キャスト

勇次(中条きよし)
母親と三味線屋を営んでいたが、主水たちと別れたのを機会に独立すし、元締なしの一匹狼の殺し屋として行動していた。 その腕の確かさから、元締:黒アザミから誘われるが、断ったことにより黒アザミから狙われる。 そしてお国や新吉とともに黒アザミグループを壊滅させ、新グループを結成する。

お国(京マチ子)
大奥中臈頭だtったが、権力争いに巻き込まれ、江戸城から追放される。 対抗派が雇った殺し屋から命を狙われるが、勇次や新吉により命を救われる。 殺し屋の正体を知ったからには殺されるか仲間になるかのどちらかなんですが、いとも簡単に殺し屋を選択し、その瞬間にはハエを筮竹で突き刺しているかなりの変わり者。

新吉(小野寺昭)
元締:黒アザミ配下の殺し屋。 お国の命を狙うが、その仕事に疑問を持ち、 黒アザミに反旗を翻す。 普段はおとなしい仕立て屋の店主。
勇次のことがとにかく気に入らない。 殺し道具はものさしに仕込んだ刃。

勘平(芦屋雁之助)
髪結いの亭主だが、過去に殺し屋だったことがある。 お国たちのピンチを救い、黒アザミを超高角度パワーボムで絶命させた。 
殺し相手とプロレスという、暗殺とはかけ離れた行為を行う。


虎田龍之助(高橋悦史)

大奥添番でお国の顔見知り。権力争いに嫌気が差し、武家社会をドロップアウト。小鳥屋を開業する。
長キセルで相手を撲殺する
 

日増山本陽一
一応修行僧なのだが、勇次たちの殺しを見たことが縁でグループの仲間に。 あまり役に立っているとは全く思えないです。 

お清西崎みどり
お国付の女中。 成り行きで仕切人グループの一味に。スキゾー(日増)とコンビを組む。

お勝(ひし美ゆり子)
麗しのアンヌ隊員は、髪結いを営んでいます。 勘平の女房。