・オカルト時代劇とでも呼べば良いのか分からぬが、ともかく自然界の常識では理解できぬ不思議な現象と事件とを絡ませるという内容で、スタッフの中にオカルト研究会のメンバーをアドバイザーとして迎えてスタートしたのいだが、数字は一桁と二桁の間を行ったり来たりを繰り返し、「必殺打ち切り説」まで飛び出すほどの苦戦をしいられたのであった。
必殺15(20)年の歩みより
・設定もオカルト時代劇という奇想天外なものであり、主人公たちが毎回いろいろな超自然現象に挑戦する。またマネージャー役の正十を除いて、登場人物の本名は不明である。 しかし、その正十にしても新仕置人・商売人の正八と同一人物ではないかと思われるふしがある。
・彼らは特に殺しをやる理由を持っていない。 いわゆる正義の味方なのである。 正十がマネージャー的に動き回り、頼み人を見つけ、金をせしめてくるが、先生も若も興味を示さない。 路銀としておぼさんが預かる以外、金は必要ないのである。
必殺ポスター全集より
・解説なし  必殺大百科
正直言って今なら理解できますが、本放送で見ていたら拒絶反応を起こしていたでしょう。

金曜の夜の十時に、なんでオカルトを見なければならないのでしょうか? 明らかに不気味な話もあるし・・・。
撮影中のスタッフ、出演者に原因不明の病気、事故が相次いだとか。

必殺打ち切り説が出たとありますが、実際に打ち切り決定ということで、最後のシリーズとして「必殺仕事人」が生み出されたという説もあります。

ですからこの作品がある意味のちの必殺ブームの礎となったともいえる訳です。

再放送で観る分には面白いです。 特に前半は丁寧に作られ入るのが良く分かります。

おぼさんの殺しは爽快さはないですが、異様な迫力を感じてしまいます。 なにかの必殺本に、「おばさんの殺しにリアリティーがありすぎたから視聴率が低迷した」とありましたが、視聴者を引かせるぐらいのなにかはありますね。

和田アキ子が外見は男っぽいけど、実は女というありきたりの「まんま」な設定は個人的にはちょっと残念でしたね。
平均視聴率
関東 11.5% 関西 12.2%
明星デラックスTVSPより

キャスト


先生
(中村敦夫)
太陽を信仰する行者。 自然食が基本のため、酒を飲んだりすると倒れる。 結構、悩みもなく人を殺しているような気がする。 
武器は木製の大型槍

おばさん(市原悦子)
元殺し屋。 自分の子供に仕事を見られたショックで記憶を失う。 先生と出会い、一緒に旅をすることに。 記憶を失っているが、殺しの技術は忘れていなかった。
匕首をまるで居合いのように使い、相手を仕留める。 そのときにつぶやくひとことがまた秀逸。

(和田アキ子)
女性として認められないことに反発し、旅に出たところで、先生たちと出会う。 この人も罪悪感なく人を殺してますね。 主に撲殺というのは凄いことじゃないでしょうか?


正十(火野正平)
外観は正八、性格も正八。 過去の記憶も正八。 でも名前は正十。

おねむ(鮎川いずみ)
お札を売りの巫女。 なんだかんだで先生たちと一緒に行動する。