必殺仕業人解体新書

第1話「あんたこの世をどう思う?」
脚本/安部徹郎
監督/工藤栄一
て帰る途中、浪人風の(赤井剣之介)に呼び
top 超個人的独断評価:★★★
標的:沼木藩藩主の奥方(安田道代)とその悪手下
頼み人:奥方に妹を殺された奉公人
剣之介の家:河原のほったて小屋
やいとやの縁起担ぎ:おみくじ帳
仕業人なひとこと:剣之介「それにしてももっと金が欲しいな」
仕業人なこと:おうた万引きする。

記念すべき第1話。仕業人グループの結成を描く。
冒頭から小伝馬の牢屋敷のシーン。仕置屋稼業時代のひょうひょうとした主水の影は全くなく、むさ苦しい主水。
一杯ひっかけて帰る途中、浪人風の男(赤井剣之介)に呼び止められる。そこで金を無心されてその男と対峙する
ことになるのだが・・・。このシーン、今になって気付いたが、暗闇仕留人で糸井貢との対峙のシーンによく似ている
というか、そっくりである。違うのは、女房を連れているかいないか。

もうひとりの新しい仲間、やいとや又右衛門。初登場のセリフが「このやいとや又右衛門、女一人コマすのに、
3日もかかったよ。こんなの初めてだ」といいながら捨三の仕事(洗濯屋)に毒ずく。
このシーンだけでやいとやキャラの80%を表している。凄い。
捨三は捨三で完全に「仕置屋」シンドローム。やいとやの風体を肴にして市松と印玄を懐かしむ。

第1話の標的は沼木藩藩主の奥方。ターゲットとしてはかなり大きいが、頼み両は5両。
主水は「もうちょっと色をつけろ」と仲介人に頼むが、軽くいなされてしまう。
今シリーズでは、主水が牢屋見回りであるため、牢屋での仕事の引受けが多くみられる。
話は戻って、その標的は剣之介の元婚約者であるという設定。

話としては、それほど特記するものはない。
標的もまあ悪いと言えば悪いというくらいのレベルの者もいる。
で、なんといってもこの話の見所は最後の仕業人たちの内輪モメ。
やいとやが剣之介を信用できないから組めないと言い出す。一方の主水は「オレだってお前を(やいとや)を信用して
ない」と言い出す。ハッとした表情を見せるやいとや。まさかそんなことを言われるとは思っていないようだ。結局、同じ
地獄行きの仲間同士なんだから、「信用できねえ」なんて甘い野暮なこといいなさんな、ってことなのか、剣之介を
よほど仲間にしたかったのかは不明だが、主水の言葉により、やいとやも渋々従い、仕業人グループの結成となる。